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思い出のLONGINES

このLONGINESの腕時計は、何年か前から止まったままです。



D7100_DSC_6599.jpg



なぜ、止まったままなのに大切に残しているかというと
私の青春の思い出だからです。



※ここから下は昨年の新聞配達の日に書いた文章のコピーです。


私は学生時代、新聞配達をしていました。

一つ年上の兄が東京の大学へ行っていたのと、丁度実家を建て替えたところ
だったので家に負担をかけないように新聞配達をしながら学校へ行く
「新聞奨学生」を進路として選択しました。

今の私をご存知の方からは想像できないと思いますが、
私は高校時代は応援団に入っていました。

髪型はリーゼントかパンチパーマでぐっすり剃り込みを入れてました。
酒、タバコ、麻雀、パチンコ、夜間外出とかいろんな理由で停学を
くらっていた私が、新聞配達をしながら学校へ行くと言った時には
みんなが驚いていました。

どうせ長続きしないだろうと親戚から進学祝いをもらったのは
5月の連休を過ぎてからでした。

そんなこともあって「辛いことがあっても絶対に最後までやりきってやる」と
心に誓ったのでした

自分の持ってた新聞少年のイメージは、朝夕刊を配達しながら
昼間は学校へ行くというイメージでした。

私の配属された新聞配達店は仕事に厳しい配達店でした。

業務の流れでいうと

朝3時に起床し、3時30分頃に販売店に行って新聞配送のトラックの
到着を待ちます。

新聞が届けば、前日に準備していたチラシを自分の配達地域の新聞に
セットして配達に出かけます。

私の配達地域というのは配達店の中でも一番広範囲になっていて市街地から
山間部まで配達します。

4時ごろスタートした新聞配達が終了するのは6時30分ごろです。

バイクで玄関のポストに近づけるところはいいんですが、マンションや
玄関が道から離れているところなんかは、走って配りに行きます。

だから配達中は常に走ってるという感じで体力も必要となります。

配達店に戻ってくると朝食が準備されているので、お店で朝食を食べて
アパートに戻り、学校へ行きます。

授業が終わるとすぐに帰って新聞配達店に行くと夕刊が待っていますので
夕刊の配達に出かけます。

夕刊の配達が終わると配達店に帰って翌朝配達する朝刊に入れるチラシを
準備します。

配達店には夕食が準備されていて夕食を食べて、一般的な新聞配達店なら
これで業務が終わりですが、私の行ってた配達店はまだここから
業務が続きます。

自分の受け持ち地域の新聞の部数を増やすために拡張(新聞の勧誘)に
出かけます。

高知ではほとんどの方が高知新聞を読まれていると思いますので、
あまり実感はないかもしれませんが、私の行ってた大阪では、
朝日、読売、毎日、産経、日経が争っていて、日夜新聞の勧誘に
活動しています。

自分の配達地域の購読部数が減ると給料から引かれます。
逆に部数が増えれば給料があがります。そんな状況だったので
新聞を配るだけではなく購読部数の確保にも頑張らないといけません。

本社から来た新聞勧誘のセールスの人を案内したり、自分で他社からの
乗換えを勧誘したりしていました。

自分の給料に影響するので必死でした。

さらに月末には新聞代の集金がありました。

今は口座振替になっていってると思いますが、私のやってたころは自分の
配達区域の新聞代集金は自分でおこなわないといけません。

いつも在宅されているお客さんの集金は特に問題が無いんですが、
ひとり住まいのお客さんや夜にお勤めのお客さんの場合はなかなか集金が
出来なくて困りました。

帰りが遅い方の集金は夜の11時ごろに行くこともありました。
その後家へ帰って寝ると翌朝は3時に起床ですから睡眠時間も
3~4時間といことも時々ありました。

集金にも期限があって、決められた期限までに集金できないと
給料を新聞代の領収書でもらいます。
給料が欲しければ自分で集金してきなさいということです。

だから集金も必死でやらないと給料がありません。

なかには支払いの悪いお客さんもいて、居留守を使われたり
「今持ってないのでまたにして」と言われたり
なかなか支払ってもらえませんでした。

そんな時は朝刊を配ってるときに人の気配を感じたら朝刊を配った後、
すぐに集金バッグを持って早朝集金に出かけます。

集金に行っても出てきてもらえない時は近所に聞こえるような大声で
「新聞の集金です。新聞代を支払って下さい。もう何ヶ月も新聞代を
もらっていません」と喧嘩腰で挑みます。

向こうも「そんな大声で叫んだら近所に聞こえるやないか。もう二度と
お前のとこの新聞取らんぞー」と怒ってきます。こっちも「新聞代を
支払ってもらえない方に新聞を取ってもらわなくても結構です!」
とやり返します。

今思ったらようそんなこと言うたなー。と感心します。
金属バットでめった打ちにあうかもしれませんよね。

でも、なんとか集金しました(^^)v

新聞店には苦情の電話がかかっていたようですが、店長もそのことは
知ってるので、「もう新聞取って頂かなくても結構です」と応対してくれて
次月度から新聞の配達は止めました。


新聞配達店の店長さんからは「給料もらって働いている限りはプロなんやから
学生やからと甘えたらあかん!」とよく言われました。

新聞奨学生の生活は厳しかったですが、今となったらいい思い出です。

「若い頃の苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが、この時期の頑張
りが今の自分の財産になっていると思います。


このLONGINESの裏には私の名前と「贈 読売育英奨学会」が
刻印されています。

新聞配達を最後までやりきったご褒美です\(^o^)/


D7100_DSC_6597a.jpg


何百万円もする高価な時計にも憧れますが、この時計に勝る時計はありません。

時間がわからなくてもいいんです。古くてもいいんです。

私が青春を生きてきた証の思い出の品物として一生大切にしていきたい
LONGINESの腕時計です。










Nikon D7100 + Nikon AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED
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